寒い季節がやって来ました。山中でのテルモスの温かい飲み物は、ほんとうにありがたいですね。でも、「私のテルモス、他の人のより早く冷めちゃう」なんていうことを、たまに耳にします。あなたのテルモスはどうですか?
冷めやすいテルモスのチェックポイントは、
(1) | 容器の小さいものは冷めやすい。 |
(2) | へこみや傷は性能低下につながる。とくにチタン製はへこみやすいので要注意。 |
(3) | お湯は「二度注ぎ」。 |
数時間後のお湯の温度は何度かなどの性能は、箱や説明書に書かれているので、見れば善し悪しは分ります(最近は性能表示のない怪しい商品もあります)。多少「性能」が悪くても、容量が大きいと冷めにくいというのが(1)の意味です。
(3)は、冷たいテルモス内部を、まずお湯で温めてから、そのお湯をいったんコッヘルに戻して再沸騰させたお湯を入れておくというワザです。ちょっと面倒ですが、これが効果テキメン。もうやっているよという方もいらっしゃると思いますが、知らなかった方はぜひお試しあれ。
また、案外多いのが、お湯などが漏れてしまうというトラブル。パッキンがダメになってしまっているというのは交換すればいいのですが、人気のワンタッチ栓(栓の一部を押すと、フタが開き、栓の下部の弁も開いてお湯が注げるもの)はちょっとクセモノ。保温性を維持しながら便利を追求しているのですが、構造が複雑になってしまいました。フタと弁の間にお湯が残ってしまうことがあり、それが漏れるのです。
防止策は、注いでいる途中で栓をしないことはもちろんですが、栓をする前にテルモスを立てて飲み物がテルモスの中に落ちるのを一呼吸待つか、左右に揺すって落としてから栓をすることです。それでも漏れることがあるようなので、ザックにしまうときには、横にしないで立てておいた方がよいでしょう。
さて、テルモスにどんなものを入れていますか。私は、厳冬期の八ケ岳やアルプスでは、甘さ控えめの紅茶を入れます(寒い中ではけっこう甘く感じますし、甘すぎると喉が渇きやすくなります)。やや多めにつくって、テルモスに入りきらなかった分を出発前にジックリと飲む---これが長い間の私のオキテですが、そんなに厳しくない時季や冬の低山なら、紅茶やお茶ではなく・お湯・がオススメです。
例えばランチがおにぎりだったら、みそ汁と食後の日本茶、パンならコンソメやオニオンスープに食後はコーヒーと、好きなものが飲めます。景色を眺めながらのティータイムだって、気分によってよりどりみどりです(もちろん、各種取り揃えて持参するわけですが、たいした荷物にはなりません)。
[写真キャプション]
上: | 便利なワンタッチ栓は大人気だが、ちょっと注意が必要。 |
中: | ワンタッチ栓を取り外してみると---飲み物がテルモスに戻る(落ちる)前に、栓の下部にある弁(写真矢印)が閉まってしまうと、漏れの原因になる。弁の上面に残ってしまう・水滴・程度でもジワッと漏れることも。 |
下: | お湯+いろいろな飲み物。お湯は熱くないとイケマセン。 |
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