第51回全国一斉クリーンハイクへの呼びかけ
2024年第51回全国一斉クリーンハイクへのよびかけ[Word]
日本勤労者山岳連盟自然保護委員会
~ふるさとの山を清掃し、素晴らしい山岳自然を後世に引き継いでいこう~
労山クリーンハイクは、1974年10月に全国自然保護強化月間を設けて、これを機に、毎年6月第一日曜日を全国清掃登山の日と定め、今年で51回目を数えます。
労山自然保護憲章の中でも「クリーンハイク運動に参加し、登山者のモラルを高め、山からゴミを一掃します」と謳われています。このクリーンハイクも2019年末に発生したコロナウイルスの蔓延で約3年間は労山地方連盟の活動自粛が続きましたが、昨年2023年は、多くの地方連盟で取り組みを再開しています。
最近は、「登山道でのゴミはすっかり少なくなった、もうクリーンハイクの目的は達成されたのではないか」という意見も聞かれます。しかしながら、クリーンハイクは登山者が最も手軽に参加できる自然保護活動であり、これが50年以上の長きにわたって継続されてきたからこそ、現在の登山者らのモラルが向上してきたのではないでしょうか。現在、山岳の自然環境に対する課題は多様化してきています。山のトイレ問題をはじめとして、CO2排出による地球温暖化やニホンジカの食害問題、外来種等による生態系の劣化などがあり、我々だけの力では解決できなくなってきています。
そんな中で、これからのクリーンハイクは単なるゴミ拾いではなく、クリーンハイクを行うことで、多くの登山者が地域の山の環境や課題に気づき、多面的な自然保護活動を広げていくことが重要ではないでしょうか。そこで、下記に掲げる項目について、会員などへの参加と行動をここに呼びかけるものとします。
記
1.ゴミは山に捨てないようにして、持ち帰りましょう。
2.山のトイレはバイオトイレが増えたとは言え、まだまだ不足しています。携帯トイレを持参し、利用することで山の自然環境への負荷を減らしていきましょう。
3.山岳自然環境は、それぞれの地域によってさまざまな課題があります。例えば、登山道の保全や周辺施設の整備・保全、外来種の問題など、その地域の課題解決に必要な行動を行いましょう。
4.太陽光パネルや風力発電施設は自然エネルギーの利用のためには必要ですが、山岳自然環境の劣化や希少な生態系の破壊につながる施設の設置は認められません。開発動向に関心を持ち、情報を共有しましょう。
以上